2008年6月1日日曜日

角川がYouTubeと新ビジネスをスタート

 角川グループホールディングスは、6月から動画投稿サイトYouTubeと提携し、ユーザーが投稿した動画から収益を得られる新たなビジネスモデルをスタートさせる。

 今後、角川グループがYouTube上で無断投稿された同社のアニメを発見した場合、従来のようにすぐに削除要請をするのではなく、公開を認可するか、削除するかを各権利者と相談のうえで決定する。

 公開を認可した場合、その動画には広告が挿入され、広告から得た収益は著作権を持つクリエイターや権利者に分配される仕組みだ。

 同グループの角川デジシックスは、昨年からYouTubeを所有するGoogle社の動画識別ツールの検証と、投稿動画に広告をリンクさせるシステムの研究を続けてきた。

 これまで日本の権利者たちはYouTubeやその他の動画サイトを取り締まるばかりだったが、角川は、同社が権利を持つアニメの著作権を保護する一方で、YouTube上に公開を認めることで国際的知名度を高め、かつ広告による収入を得ることになる。

 今年2月、角川グループはYouTube上に専門のアニメチャンネルを開設しており、今回はYouTubeとのパートナー関係を一歩前進させた形だ。

出典:Variety Japan