有限会社ウィンキューブインターナショナル(東京都中央区銀座、代表・田所宣己氏)が昨年9 月にオープンした「そば 江戸前天婦羅 つきじ藪蕎麦」はこのほど、夜は「産直矢」と名を改めて営業を開始することとなった。オープン以来、伝統の手打ちそばと江戸前天婦羅が味わえる「蕎麦居酒屋」として、日本酒や焼酎などのお酒の品揃えに力を注ぎ、蕎麦以外のおつまみメニューも取り揃えてきたが、夜はもっとのんびりとくつろいでおいしいものをたくさん食べてほしい、全国の選りすぐりの直産品をもっと知ってほしい、といった気持ちを込めたという。
これまでは裏メニューのような存在だった美味の数々を、表メニューとして全面解禁。日本海で捕れる幻の魚「福岡産のどぐろの一夜干し」1,200円)、新潟上越地方の伝統的な香辛料調味料を使った「いかのかんずり干し」(580円)、おから蒟蒻が鶏肉のような味わいの「蒟肉の唐揚」(600円) 、蕎麦屋ならではの「築地蕎麦のパリパリサラダ」(750円) などがおすすめの一品。糖度10以上のフルーツのような「甘味たっぷりトマト」(700円)には余分な手を加えず、レモンを添えて出している。
現在は「純米酒キャンペーン」と銘打って、おすすめの日本酒を300 円でご提供中(なくなり次第終了)。ドリンクは地酒や本格焼酎のほかに、「日本酒仕込み梅酒」(500円」、蕎麦焼酎をトマトジュースで割った「蕎麦トマト」(650円)など、ユニークなものも揃えた。料理長の丹波正人氏は「ゆくゆくはお客様からの“こういうものが食べたい”というリクエストに応じたフェア、産地の違うトマトや天然と養殖の魚の食べ比べ、蔵元を呼んで試飲販売などの企画もどんどんやっていきたい」と話す。
経営会社のウィンキューブインターナショナルは地方物産を得意とした食材商社。単になかなか東京では食すことのできない珍しい産直の食材を出すだけでなく、国産品の需要拡大というテーマに取り組んできた。地方銀行や都道府県庁なども巻き込んで、地元企業とのコラボレーションによる地方の活性化を目指しており、「産直矢」はその第一号モデルといえる。「産地直送品を使った居酒屋」というだけに留まらない新しいコンセプトのお店という位置づけだ。また、「つきじ藪蕎麦 産直矢」は、日本の食料自給率を上げる試みのひとつ「緑提灯」にも参加。店頭に掲げた緑の提灯の5ツ星は国産の食材を90%以上使用している証だ。
出典:フードスタジアム