2008年6月1日日曜日

「岩海苔アイス」湯野浜の名物に 旅館組合青年部が開発、販売

 海の風味をアイスでいかが-。鶴岡市の湯野浜温泉で、庄内浜産の岩ノリと塩を材料に使った「岩海苔(のり)アイス」の販売が始まった。舌に残るほのかな磯の香りが特徴。湯野浜の新たな名物を生み出そうと、湯野浜温泉旅館生活衛生同業組合青年部のメンバーが中心となり開発した。「湯野浜の知名度アップにつながってほしい」と期待を寄せている。

 同青年部は今年3月、雑誌の企画で「ご当地グルメ」を考案することに。協議を重ねた結果、湯野浜の「海らしいイメージ」を生かし、全国でも珍しいという岩ノリを使ったアイスを作ることにした。

 製造は同市の庄内農協乳業が担当。岩ノリはミキサーにかけて数ミリの大きさにして練り込んだ。試作段階では生臭さが強かったため、グラニュー糖の量を増やし、甘みを強めた。牛乳にも県内産を使用。乳成分はアイスクリームとして最も風味がよい分類に入る数値だ。

 口に運ぶと、濃厚な牛乳の味わいの後、塩味とかすかな磯の風味が残る。ノリのコリコリとした味わいも楽しめる。食べた人からは「生臭さがなくておいしい」と好評だという。

 1500個を製造した。1個300円で、同温泉の旅館と民宿計15カ所で取り扱っている。食事のデザートとして提供する旅館もある。パッケージの色は岩ノリの黒色を採用した。

 同青年部などは、第2、第3弾のメニューも検討中だ。担当者は「湯野浜でしか食べられない名物メニューを増やし、観光、宿泊客の誘致拡大につなげたい」と話している。問い合わせは湯野浜温泉観光協会0235(75)2258。

出典:山形新聞