2008年2月3日日曜日

色気がある鍋屋!? 越後もち豚の“常夜鍋”接待

色気がある鍋屋!? 越後もち豚の“常夜鍋”接待

突き刺さるような寒さが続いている。寒い夜の接待と言えば、やはり鍋がベストだろう。しかし世の中には鍋好きが多い。グルメを自負する接待相手には、ありきたりの鍋では満足してもらえない。そんな鍋好きを唸らせたければ「越後もち豚と常夜鍋 たいへい」に連れて行くのがよい。1月17日に六本木にオープンしたばかりの鍋屋さんだ。

まず驚かされるのは、そのブっ飛びの内装。“モダンリビング”をテーマに、お店全体をカウンターキッチンに見立てた。コジャれたダイニングバーのような造りだ。黙って連れて来られたら、鍋屋と分かる人はまずいないだろう。サプライズ接待としても使える。

暗めの照明の中にポッと浮き出る黄金色の花柄デザインのカウンター側面、赤色のフラワー瓶など実に艶っぽい空間なのである。まさに色気がある鍋屋だ。デザインは新進気鋭の空間デザイナー斉藤力さんが担当。

店内はわずか10坪の空間。しかし、2人席を基本にしたカウンタースタイルにしているために窮屈感はない。

そのカウンターの一部をキッチンにしている。このため、デザイナーズマンションに住むオシャレな友人宅に招かれた気分にさせる。接待はどの席でも良い。しいて言えば、全体が見渡せるカウンターの端の2席が取れれば上出来だ。

「たいへい」が出す鍋は“常夜鍋(2人前2400円)”。一般的に「じょうやなべ」と呼ぶ。「とこやなべ」と呼ぶ地域もある。文字通り、「毎晩食べても飽きない鍋」ということで名づけられた。自然豊かな新潟・越後で育ったもち豚(バラ肉とロース)と、新潟・魚沼産の水だけで栽培したというほうれん草だけで食べるシンプルな鍋だ。

日本酒ベースのだし汁でしゃぶしゃぶして食べる、もち豚は絶品。そのモチモチした食感がたまらない美味しさだ。ほうれん草との相性も良い。ほうれん草が脇役に徹していて主役のもち豚を邪魔していないのが良い。足りなければ“追加1人前(1000円)”や追加越後もち豚(800円)”、“追加ほうれん草(400円)”もあり。締めには“おじやセット(白米・たまご/400円)”を。

うんちくを一つ。あの脚本家の向田邦子さんも常夜鍋が好物だったそうで、編集者を自宅に招いて振る舞っていたそうだ。なお新潟産の食材が多いのは、同店オーナーが新潟出身のためである。

コースはないので、接待では常夜鍋をメインに、その前に2〜3品頼みたいところだ。まずは“アボカドと鮪とアスパラの和風仕立て(1000円)”と行こう。アスパラのほかにシャキシャキとした水菜やレッドキャベツ、カイワレも入っている。これらの野菜をアボカドとまぶしているため、サラダとしても楽しめる。マグロとアボカドの組み合わせも絶妙。ワサビを隠し味にしているのも、より食欲をそそる。

接待相手がお酒好きならぜひ“おぼろ豆腐の酒盗添え(750円)”も頼んでほしい。新潟・栃尾産のおぼろ豆腐にマグロの内臓の塩辛を添えた酒党感涙の逸品である。最初はおぼろ豆腐のみをじっくりと味わう。途中は、マグロの内臓の塩辛を食べながら。そして最後は、双方まぶして食べるといろいろな味が楽しめる。

他にも、もち豚のジューシーさが堪能できる“越後もち豚の岩盤焼き(900円)”や“栃尾油揚げの大粒納豆包み焼き(850円)”など、サイドメニューが充実。紀州梅干し・高菜・しらす・明太子から1品選べる“白米とおかず(500円)”もある。朝8時まで営業しているため、飲んだあとに朝ごはんを食べに来るお客もいるそうだ。そんなニーズに合わせて“朝定食(750円〜1000円/生姜焼きor納豆orスモークベーコン+白米、味噌汁、おしんこ)”も開始したというから立派! お客のニーズに合わせてメニューを増やすのは、良いお店の条件だろう。

お酒は、“吉兆宝山(700円)”や“八海山原酒(1200円)”、“景虎にごり(900円)”など希少な焼酎や日本酒を揃えている。カクテルもバーなみに充実している。シャンパンやワインもある。

色気がある鍋屋「越後もち豚と常夜鍋 たいへい」での越後もち豚使用の“常夜鍋”接待での成功を祈る。

 越後もち豚と常夜鍋 たいへい
 東京都港区六本木4-10-5 サワタカ六本木ビル3階
 ※六本木交差点の東京三菱銀行から東京ミッドタウン方面へ1ブロック目右折。
  ラーメン「一風堂」前のビルの3階
 TEL:03-6807-2844
 営業時間:18:00〜翌8:30
 休み:日曜日・祝日
 席数:14席

出典:nikkei BPnet