2008年3月9日日曜日

簡単!感嘆!ドライトマト

簡単!感嘆!ドライトマト

 先日、友人がサンドイッチの作り方を教える講習会を開いた。参加したのは6人。みんな講師の周りに集まって、熱心に質問をしたりポイントをメモしたり――。いつもよりずっと目が輝いていた。

 教えてもらった4種類の中でグルメな味だなあ、と感心したのがドライトマトと焼きズッキーニをアボカドディップとタルタルソースで挟んだサンドイッチ。クリーミーな味わいの中でひときわ異彩を放っていたのがトマトだ。うま味たっぷりの酸味と甘味……凝縮されたそれはドライなればこその味。ほかの食品では代用できない存在感であった。

 数個のミニトマトを縦に二分して、100度のオーブンで1時間焼く(水分が少し残った状態の半ドライトマトが完成する)。ズッキーニは厚さ1センチに輪切りし、200度のオーブンで焦げ目がつくまで焼く。

 アボカドとクリームチーズは各同量、少量のマヨネーズ、塩をフードプロセッサーにかけてディップを作り、密封容器に入れておく(酸化を防ぐ)。タマネギ、硬ゆで卵、ピクルスをみじん切りし、マヨネーズ、塩、コショウ、レモン汁少々を混ぜてタルタルソースを作る。

 食パン(6枚切り)にバターを塗り、300度で予熱したオーブンの中で3分焼く。バターを塗ってから高温のオーブンで焼くというのは意外だったが、表面はパリッと、内面はしっとりと、本当においしく焼ける。

 トーストにタルタルソースをたっぷりと塗り、半ドライトマトと焼きズッキーニを並べる。上からアボカドディップをたっぷりぬってトーストを載せ、耳を切り落として対角線に切り、三角形のサンドイッチを作る。

 これはおいしい。食通になったような満足感がひたひたと体中に染み渡っていく。ただならぬ力を持ったサンドイッチだ。

 特別心に残ったのはドライトマトの作り方。低温のオーブンで長時間焼くだけでドライトマトが出来るなんて! しかもジューシーさを残した絶品ドライトマトだ。もっと食べたい!

 さっそくミニトマトを買ってきてドライトマトを作成。モッツァレラチーズとバジルの葉を並べてオリーブオイルと塩を振りかけて食べてみたら、アッと言うほど美味。トマトはエライなぁ……改めてトマトの威力に感じ入ったのである。

出典:読売新聞