2008年2月22日金曜日

そば通もうなる「甘さと深み」 東京・神田で寒晒しそばの試食会

そば通もうなる「甘さと深み」 東京・神田で寒晒しそばの試食会

 茅野商工会議所や市内のそば店、ソバ生産者が「名産品に」と取り組んでいる「信州蓼科高原献上寒晒し(かんざらし)そば」の試食会が20日、東京・神田で県関係の経済人、グルメ雑誌、出版関係者ら約100人を招いて開かれた。参加者は会場で打ち、ゆで上げたそばを「ざるそば」で試食。「甘い。深みのある味」「シコシコ感がある」と、「寒晒しそば」のおいしさに舌鼓を打った。

 試食会は、そば店らでつくる「寒晒し蕎麦復活再生推進会議」が、「寒晒しそば」を東京でも宣伝しようと開いた。宮坂孝雄・茅野商工会議所会頭が「おいしいそばに仕上がった。観光の目玉にしたい。ゆっくり味わってください」とあいさつ。

 会場には「そば通」で知られる衆議院議員の谷垣禎一自民党政調会長も国会の合間を縫って駆け付けた。「お昼は週に2、3回はそば。これはおいしい。シコシコ感がいい」と絶賛。また、長野県東京事務所の高嶋俊郎所長も「おいしい。『寒晒し』のネーミングも雰囲気があってよい。県も宣伝のお役に立ちたい」と話していた。

 寒晒しそばは、江戸時代に諏訪高島藩が将軍家へ献上していたとされる幻のそば。秋に採れたソバの実を厳寒期の清流に浸し、天日と寒風にさらして乾燥。土蔵で夏まで熟成させ、じっくり時間をかけてつくる。江戸時代以降は生産、販売とも途絶えていたが、茅野商工会議所の肝いりで発足した「同…会議」が、古来の製法に倣ってソバを生産。昨夏の「献上寒晒しそば祭」(7月)で市内のそば店10店が計1300食を売り出し、人気になったという。

出典:長野日報